ストーリー
愛のプロローグ

優と慎二は幼馴染。
家庭の事情から一人でペンションを支えなくてはいけない優、それを助ける慎二。
2人の前にその美しい双子達はやってきた・・・


「ゆーーーーうーーーっ!!」

快活な青年の声が外から聞こえる。
優は急いでドアを開いた。

優「慎ちゃん! おはよう」

慎二「おっす。今日も届けにきたぜ。優の分もちゃんとあるから」

優「ほんと? あとで貰っちゃお」
慎二「しっかし、お前一人で客の相手つとまるの? すげー危なっかしいんだけど」
優「失礼だなぁっ。ちゃんとできるよ」

優は唇を尖らして慎二から紙袋を受け取った。
中から焼きたてのパンの匂いが漂う。

優「いい匂いーーーっ。慎ちゃんのお父さんのパンは最高だね」
慎二「まぁな。俺も一人前のパン職人になるために頑張ってはいるんだけど」
優「お父さん、厳しいもんね」
慎二「一生かなわねーかも」
優「あはは。大丈夫だって。慎ちゃんも上達してるよ」
慎二「そっかな? まぁ、そのうち有名になってやるけどさ」

慎二は明るく笑う。
優と慎二は幼なじみである。
老舗パン屋の息子である慎二は、いつもペンションへパンを届けてくれる。
それは幼いころから変わらず、彼の役目である。
 
慎二「てかさ、今日泊まりにくる客、どんな感じなのかな?」

優「どんな感じって?」
慎二「ほら、プロのジャズプレイヤーなんて見たことないからさ」
慎二「つーか、ジャズ自体わかんねー」

慎二は無邪気に白い歯を見せる。
それとは対照的に、優の表情は緊張で強張った。
優は今日、ペンションへやってくる二人の客を思い浮かべた。
更家敏幸と更家明菜。最近、ジャズ界にブームを巻き起こしている双子のアーティストである。
 
優「うまく接客できればいいんだけど……」

ライブツアーが終わり、誰もいない場所で羽を伸ばしたいということだった。
優が二人の宿泊を受け入れる決意をしたのには理由がある。
更家兄妹のスキャンダルを耳にしていたからである。
単なるゴシップネタに過ぎないかもしれないが、更家兄妹はレコード会社の移籍問題で揉め事を起こしていた。
活動の幅を広げるために、別のレコード会社に移籍しようと決意した二人だったが、うまくいかなかった。在籍中のレコード会社は、有名になった二人を手放すわけにはいかなかったのだろう。
優は少しでもくつろげる空間を提供したいと思った。
そのためのペンションなのだ。

慎二「そんな不安そうな顔すんなって。何かあったら、俺を呼べよ」
優「ありがとう。頑張るね」
慎二「おう! んじゃ、いったん戻るから。じゃあな!」
優「うん。ごくろうさま!」

優は慎二の背中を見送った。
緊張で、身が引き締まってくる。
 
優「よし、やるかぁっ」

優は壁に掛けてあったホウキを手にした。
玄関前の落ち葉などをせっせと掃きだす。


girls eaa初作品はじめから結構飛ばしてます!!!
ほのぼのと暮らす優と慎二に何が起こるのか!?とうご期待♪
back